お見合いを終え、手応えは悪くなかったはずだった。 しかし、数日後にカウンセラーから届く、「【交際希望】の件」というタイトルのメール。その本文に書かれていたのは、「お相手様からは、お断りでのお返事でした」という非情な一文…。
最初は「次があるさ」と思えていた。 しかし、それが3回、5回と続くと、どうでしょう。
「自分は人間として、何か欠陥があるのではないか?」 「もう誰からも選ばれないんじゃないか?」
そんな風に、自分自身の全人格を否定されたような感覚に陥り、心がポッキリと折れてしまう。 これは、婚活、特にお見合いというシステムで活動する以上、多くの男性が直面する、最も苦しい瞬間です。
この記事は、そんな「お断り」の連鎖に、心が折れそうになっている、あるいはすでに折れてしまっているあなたのために書いています。
この記事で伝えるのは、「ポジティブになろう!」といった根性論ではありません。 あなたのメンタルを最強に保ち、確実に成婚へと駒を進めるための、極めて具体的な「技術」です。
第1章:なぜ、お見合いの「お断り」は、これほどまでに心を折るのか
まず、なぜこれほどまでに辛いのか、その原因を直視しましょう。
- 全人格を否定されたと「錯覚」するから たった1時間話しただけのお相手。しかし、そのお断りの理由は、多くの場合「価値観が合わないと感じた」「会話が弾まなかった」といった、内面に関わるものです。 特に、あなたのように真面目で誠実な男性ほど、「自分の内面=全人格」を否定されたと受け止めてしまい、深刻なダメージを負うのです。
- 理由が「ブラックボックス」だから お断りの理由は、非常に曖昧にしか伝えられません。「なんとなくフィーリングが合わなかった」と言われても、何をどう改善すればいいのか分からず、暗闇の中を手探りで進むような不安に襲われます。
- 「どうせ自分なんて…」が起動するから そして最も危険なのが、この「お断り」という事実がトリガーとなり、あなたが心の奥底に封じ込めていた「どうせ自分なんて…」という自己否定の亡霊が、一気に目を覚ましてしまうことです。 この亡霊に心を支配されると、もう一歩も前に進めなくなってしまいます。
第2章:婚活で失敗する男性の「間違った反省」
心が折れた時、多くの男性が以下の2つの「間違った反省」に陥ります。
- NGパターン1:すべてを「相手のせい」にする 「あの女性は態度が悪かった」「見る目がなかった」と、原因をすべて相手に押し付けるパターン。これでは、あなたのメンタルは一時的に守られるかもしれませんが、成長が一切ないため、同じ失敗を永遠に繰り返します。
- NGパターン2:すべてを「自分のせい」にする 「自分の年収が低いからだ」「顔が良くないからだ」「性格が暗いからだ」と、自分ではコントロール不可能なことまで含めて、すべてを自分のせいにするパターン。これが最も危険です。変えられないことを責め続けても、自信を失い、心が折れて婚活市場から退場するしかなくなります。
では、どうすればいいのか。 それこそが、「結婚道場」が教える「反省」と「反省しない」の技術です。
第3章:メンタルを最強に保つ「反省しない」技術
まず、あなたが「反省してはいけないこと」を明確にします。 お断りの理由の9割は、あなたの努力ではどうにもならない、「相性」と「タイミング」です。これらについては、一切反省する必要はありません。
1. 「相性(好み)」は、反省しない
あなたは「カレーライス」が好き、お相手は「ハヤシライス」が好き。ただ、それだけのことです。 あなたがハヤシライスになろうとする必要はないし、相手がカレーを嫌いなことを責めるのもおかしい。
- 相手が求める「会話のテンポ」が、あなたと違った。
- 相手が求める「ユーモアのツボ」が、あなたと違った。
- 相手が求める「外見の好み」が、あなたと違った。
これらは、どちらかが悪いのではなく、ただ「違った」だけ。ここは「ご縁がなかった」と、割り切って捨てるべき領域です。
2. 「タイミング」は、反省しない
あなたは、お相手の活動状況のすべてを知ることはできません。
- お相手が、あなたの直前に会った人と、すでに良い雰囲気だった。
- お相手が、仕事で大きな悩みを抱えており、婚活どころではなかった。
- お相手が、まだ入会したばかりで、本気スイッチが入っていなかった。
これらは、あなたにはコントロール不可能です。この領域で悩むのは、時間の無駄でしかありません。
第4章:確実に「次」へ繋げる「反省する」技術
では、何を反省すべきか? それは、あなたの「人格」や「好み」ではなく、「次」のお見合いで改善できる、具体的な「行動」です。
これは「自分を責める」作業ではありません。試合のビデオを見返すスポーツ選手のように、次の勝利のために「データを分析する」作業です。
1.「準備」を反省する
- お相手のプロフィールを、隅から隅まで読み込んだか?
- そこから、お相手が喜びそうな「質問」を3つ以上用意していたか?
- 行くお店の場所や、当日の服装の準備は万全だったか?
「準備不足」は、相手に「本気度が低い」と伝わります。ここは100%改善できるポイントです。
2.「行動・態度」を反省する
- 笑顔で、相手の目を見て話せていたか?
- 相手の話を遮って、自分の話ばかりしていなかったか?(比率は「相手7:自分3」が理想)
- 「でも」「だって」といった、否定的な言葉を使っていなかったか?
- カフェの店員さんに対して、横柄な態度を取っていなかったか?(女性は見ています)
3.「清潔感(外見)」を反省する
- 髪に寝癖はなかったか? フケは落ちていなかったか?
- シャツはアイロンがかかっていたか? 靴は磨かれていたか?
- 鼻毛や爪、肌の手入れは最低限できていたか?
これらは、あなたの「顔立ち」とは全く関係のない、「誠意」の問題です。ここができていないのは、相手に対して非常に失礼にあたります。
第5章:心が折れた時の、具体的な「立て直し方」
お断りメールが来た。ショックだ。 その時、具体的にどう動けばいいか。
- 「1日だけ」と決めて、徹底的に落ち込む 無理にポジティブになる必要はありません。その日は、美味しいものを食べて、お酒を飲んで、ふて寝しましょう。ただし、期限は必ず「1日だけ」と決めること。
- 「反省リスト」を書き出す 翌日、冷静になった頭で、第4章の「反省する技術」のリストだけをチェックします。「準備」「行動」「清潔感」で、改善できる点はなかったか? (例:「相手の趣味について、深掘りする質問を用意し忘れていた」)
- 次の「お見合い」を、すぐに入れる これが最も重要です。 傷が癒えるのを待っていては、活動を再開する恐怖がどんどん大きくなります。自転車と同じで、転んだ時こそ、すぐにまた乗り始めないと、永遠に乗れなくなってしまいます。 改善点を一つだけ決めたら、すぐに次のお見合いを申し込みましょう。
まとめ:あなたは、一人で戦っているのではない
「お断り」は、あなたの価値を否定するものでは、決してありません。 それは、**「あなたのやり方」と「相手の求めているもの」が、その時点では一致しなかった、という「データ」**に過ぎません。
しかし、この「データ分析」と「メンタルの立て直し」を、たった一人でやり続けるのは、あまりにも過酷です。
私たち「結婚道場」は、この「お断り」の瞬間こそが、師範(カウンセラー)の真価が問われる時だと考えています。
お断りの連絡が来た時、私たちはあなたと一緒になって、その「データ」を分析します。 「今回は、相性の問題だから気にするな」 「今回の敗因は、準備不足だ。次はここを改善しよう」 「あなたの素晴らしい部分は〇〇だ。そこを評価してくれる人は、必ずいる」
あなたは、暗闇の中を一人で戦っているのではありません。 あなたの隣には、あなたの痛みを理解し、客観的なデータ分析ができ、あなたを再び立ち上がらせる「師範」がいます。
心が折れそうな時こそ、私たちを頼ってください。そのための「道場」です。

